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*いしのなかにいる*

HON(12)

読書

12月に読んだ本は4冊。

よく読んだものだと思う。年末年始の休暇もあったが、その期間ほとんど本は手にとっていない。にもかかわらず溜まった年末業務に追われる中、慌ただしさに追われるなかに、いや、追われる仕事から逃げるように、手当たりしだいに読んだ。というのが正しいな。なのでもうメチャクチャな選択である。

「本なら何でも良かった。カーっとなって読んでしまった」

で手に取ったのが下記の4冊。

 

・逃北

・来福の家 

・慈雨

ランボー怒りの改新

 

逃北

 

疲れて来られてもなぁ、と正直思った。この本を読み、都会の人・・・たぶん能町さんのような狭い部分の人・・・が北を目指す気持ちが分かったような、分からないような、、、復座な気分。というのも、北陸は正確には東北ではない。でも、彼女の中で現代社会につかれて目指す「北」というのは東北であり北陸であり「北」という属性を濃厚に漂わせる土地なのだ。

「北」とは「裏」=影をさす場所。まさに逃げ場なのだが、喧噪を逃れココロ静かに沈める場所としては相応しい。というのは重々理解できる。だが、しかし、その土地に済み、日常を暮らす僕らが疲れたとき、果たして、北を目ざすとなるとどこへ行けばよろしのだろうか?

 

 来福の家

今年(今となっては昨年だが)気になりだしたのがアジアの作品群。きっかけは『歩道橋の魔術師』でそのあとに『ジニのパズル』を読んで、すっかりアジアの若手?の作品に魅了されてしまった。村上春樹臭?がちょっと気にはなるが、この臭さの正体こそ今の時代のアジア的な特徴なのかもしれない。

しかしこの村上春樹臭さが、むしろ今の日本にはあまりないのように思うのだ。ナゼだろう?正直リアルな話じゃない、ありえない設定の中、今の時代の正体を感じるような物語がすすむ。自分の周りのあらゆる物事との距離感が、あやふやな距離感と境界線によって構築されてる今の時代。それを堪能するのに、この本もオススメの一冊です。

 

慈雨

今年度の「本の雑誌が選ぶ2016年度ベスト10」のベスト1だ。まぁ、このベスト10は、あまり順位は関係ない。しかしこの発表で柚月裕子最新作品を読み逃していたことに気付いた。あわてて取り寄せる。今年『64』が映画化されたが、警察小説として『64』を彷彿させる仕上がりだ。

といっても主人公は退職した警官で、その妻との、四国八十八カ所巡りを通じて話はすすむ。夫婦の物語りと、現場(警察)の物語部分の交じり加減が絶妙だった。僕にとっても、やがて退職という時がやってくる。その時どう過ごすのか。また、現役時代と決別し、夫婦で暮らすことが「本職」となったときの歩きかたとして、非常に参考になった。まだもうすこし時間はあるが、今から見つけておこう。

 

ランボー怒りの改新

謎の天才覆面作家=「前野ひろみち」の処女作。いや、マジ森見登美彦氏じゃないのか!?森見さんだと思うな。奈良という土地にしっかり根を下ろした展開といい、荒唐無稽な物語性といい、まぁコッチのほうが’遙かにぶっ飛んでいるが!なんたって「ベトナム帰りのランボー大化の改新を暴力的に促進する」だからな。

短編集なのでサクっと読めた。どの作品もしっかりとM氏の香りがするんだよ。この品質でデビュー作というのは凄いなぁ。それにM氏という表現でいえば、森見登美彦氏と万城目学氏の違いも、僕は、実はあまりよく分かってない鴨^^;

来福の家 (白水Uブックス)

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慈雨

慈雨

 
ランボー怒りの改新 (星海社FICTIONS)

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