You are in rock. still…

*まだいしのなかにいる*

無風時間

僕らの地方でこの季節めずらしい日の光はとても貴重です。暗黒に覆われた日のささないダークファンタジーな世界に、突如、予言とともに現れるれる英雄。その主人公の彼(女)が初めてその銀幕を飾るときのように、必ず暗雲たちこめる空を割り、一筋、また一筋と、次々に光が差し込んでいき。すかさず空から光があふれ出す。まさにその光景のように、冬の暗い空が一瞬の晴れ間を見せました。ぱぁっ!と固まっていた時間がほどけていくようでした

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そういう時間をここら裏日本の民は、この季節実に待望んでいるのです。それだけ貴重な日の光。暗い雲に落としぶたされた北陸の地。そこに一瞬の後に訪れる光あふれる時間。そしてごらんのように煙突の煙はまっすぐ立ち上っています。風も吹かない無風の光あふれる時間はとても貴重です。そして夕暮れの一瞬の時間。惜しむらくあっというまに暮 れていくのだから。どんどん下がっていく気温に、かじかむ手、その指先が冷えていくのもしばし忘れつつゆっくり立ち上る煙の行き先を、、、やがて空に消えいく間際を、ただながめていたのでした

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